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vol.5 ~少年犯罪について~少年法改正は必要か|弁護士のつぶやき|大分県中津市弁護士中山知康

vol.5 少年犯罪について少年法改正は必要か



今日は少し固い話をつぶやきますが、どうかお付き合いください。
今、テレビも新聞も、中学1年生の男子生徒を刺殺したとされる18歳の少年のことで連日持ちきりです。
そうした中、自民党政調会長を始めとして、与党内でも「少年犯罪が凶悪化している。」などとして少年法の改正を模索する動きも出てきています。
しかし、本当に少年犯罪は凶悪化しているのでしょうか。あるいは、少年犯罪は増えているのでしょうか

答えは否です。

この点は、法務省が公表している犯罪白書をご覧になっていただければ一目瞭然だと思います(犯罪白書は、パソコンやスマホでもご覧になれます。)少年犯罪は、ずっと減り続け、凶悪化などといった傾向も全く見られません。

それでは、少年法改正は必要なのでしょうか。

私は、そうは思いません。

今、少年法改正が必要だと論じる自民党政調会長の言辞については、上記のとおり、そもそも前提となっている認識が誤っていると思います。
以前から、少年の重大犯罪等が起きるたびに、少年法改正論が持ち上がってくるのですが、どちらかというと感情論あるいは情緒的な話になってしまいがちで、どうしてそのような重大事件が起きたのか、あるいは、どうすればそうした重大事件を抑止できるのかという議論はおざなりになっている気がします。
そもそも重大犯罪が起きる背景は、事件ごとに千差万別であり、一概に原因を決めつけることは出来ませんし、抑止策にしても同様だと思います。そして、これは、少年であれ成人であれ、同じことです。
従って、少年法(だけ)を改正する必要があるのか、その理由は何か、改正によってどのような効果が生まれるのか、もう少し冷静になって、かつ、時間をかけて議論をした方がいいのだと思います。
ただ、今回の事件に関して少し気になっているのは、18歳の加害少年は、今回の事件に関しては加害者ですが、同時に、別の面では、長い間いじめられ、あるいは抑圧されてきた被害者としての側面を持っているのではないかということです。そうだとしたら、今回の件を特異なケースとして片付けるのではなく、子どもたちを取り巻く環境、子どもたちが安心して成長できるための社会をどう作っていくかこそ、我々大人が考えなければならないのではないかということです。
今回の件について、未だ詳細は分かりませんが、報道などからすると、子どもたちの世界とはいえ、かなり複雑な人間関係ないしグループ関係があり、さらに、その中でも複雑な序列などがあるのではないかと感じています。
私が住む大分県中津市でも、中学校が荒れているのではないかとよく囁かれており、私自身も、自分の子どもたちが育っている環境について、身体的な暴力こそあまりないのかもしれませんが、個人を集団で攻撃する、陰湿で、執拗ないじめは潜在的にはかなりたくさんあるのではないかと感じています。
こうした事態に、学校も先生方も、手をこまねいているように見えます。もっとも、先生方に全ての責任があるのではありません。一生懸命、それこそ私生活を削ってまで、子どもたちの状況を観察し、細かく対応してくれている先生方がいるのも事実です。

そもそも、子どもたちが育つための場所や環境は学校だけではないのですから(この点は、子どもを学校という箱の中に閉じ込めて育てることなど不可能ですから、当たり前のことだと思います。)、学校にだけ対応を求める方が責任転嫁であり、虫のいい話なのだと思います。
以前にも、このつぶやきの欄で「子どもを守るためには」という題で書いたことがありますが、子どもだけではなく、高齢者を含めて大人を守るためにも、地域のつながりを掘り起こすこと、コミュニティの在り方を考え直すことが喫緊の最重要課題となっている気がします。                                      (2015.3.6)